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斜め棒銀の受け方


四間飛車に対してもっともポピュラーな急戦が斜め棒銀です。 ここではその受け方を見て行きます。 第1図のように79の銀が斜めに79→68→57→46と進むのが斜め棒銀です。

斜め棒銀第1図

[第1図からの指し手]

△32飛、▲34歩、△同銀、▲38飛(第2図)

第1図の▲35歩を△35同歩と取ると、▲35同銀と出られて、▲24歩からの棒銀の攻めが受かりません。 基本的に相手の銀を5段目に進出させるのは、振り飛車にとって好ましくないことが多いです。 そこで、取らずに△32飛と攻めてくるところに飛車をまわります。 これに対して、▲34歩と取らずに、単に▲38飛は、△45歩とされて、 ▲45同銀には、△88角成、▲同玉、△27角の筋があってあまりうまく行きません。 そこで、▲34歩と取り込んでから▲38飛と攻めてきます。

斜め棒銀第2図

[第2図からの指し手]

△45歩、▲33角成、△同飛、▲55銀(第3図)

34の銀取りをどう受けるかという局面です。 まず、△22角が考えられます。 △22角には、2通りの攻め方があります。
一つは、▲33歩、△同飛、▲44角という攻め方で飛角交換になり、振り飛車が少し不利です。
もう一つは、▲24歩、△同歩、▲45銀という攻め方です。 △45同歩とすると、▲22角成から、▲34飛と捌かれて、振り飛車が少し不利です。
▲45銀には、△43銀もありますが、 ▲32飛成、△同銀、▲44銀、△43歩、▲33歩、△23銀、▲43銀成、△同金、▲41飛 と進んで、振り飛車が不利となります。 この変化で▲33歩を△同銀、△同桂とも、▲23歩が痛打になります。

そこで、振り飛車としては第2図から、△45歩と角道を開けます。 △45歩に▲34飛と銀を取ってきたら、△88角成、▲同玉、△34飛と飛車を素抜くことができます。 したがって、居飛車から、▲33角成と角交換します。 ここで、居飛車は▲55銀と銀を逃げておきます。

斜め棒銀第3図

[第3図からの指し手]

△43銀、▲33飛成、△同桂、▲34歩、△同銀、▲31飛、△43銀、▲33飛成(第4図)

斜め棒銀第4図

第3図から△43銀として飛車交換しますが、▲34歩で銀を囲いから離されてから、 ▲31飛と打たれて、▲33飛成と桂馬を取られて、振り飛車が不利になります。 このように△64歩+△53歩型は、斜め棒銀に対してやや分が悪い感じです。

そこで最初に戻って、△64歩の形でなく、△54歩の形(第5図)を見て行きます。

斜め棒銀第5図

[第5図からの指し手]

△32飛、▲34歩、△同銀、▲38飛、△45歩、▲33角成、△同飛(第6図)

斜め棒銀第6図

先ほどと同様に進んで行きます。 第6図まで進んだ時に、違いが現れます。 △54歩型のために、▲55銀と出ることが出来ません。 第6図から▲57銀引と下に引くのは、 △43銀、▲33飛成、△同桂、▲34歩、△同銀、▲31飛、△43銀、▲33飛成、△44角(第7図) と進んで、振り飛車有利になります。 このように斜め棒銀に対しては、△54歩型にして、▲55銀と進出させないのがポイントになります。

斜め棒銀第7図

そこで、居飛車は工夫して、第6図から銀を逃げずに、▲88角と攻めますが、 以下、△46歩、▲33角成、△同桂、▲34飛、△43金、▲36飛、△44角、 ▲77銀、△27角、▲37飛、△45角成(第8図)と進んで振り飛車有利になります。 この変化の中のポイントは、△43金と飛車取りの先手で桂取りを受けるところです。

斜め棒銀第8図

まとめ

1、斜め棒銀に対しては、△54歩型にして、▲55銀の進出を防いでおく。

2、▲38飛には、△45歩として角を捌く。

3、▲88角の攻めには、△43金と先手で受ける。

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